「『楽しいコミュニケーション』を考えよう!家庭での対話編」

 11月11日、成人教育委員会主催で第3回家庭教育学級が開催されました。今回のテーマは、「『楽しいコミュニケーション』を考えよう!家庭での対話編」 普段、子どもがネットを使うことに、漠然とした不安感を抱く保護者は多いと思います。子ども達がSNSを利用する際の注意点について、LINEオフィシャルインストラクターの樋口孝一さんのお話をお聞きしました。

 

 まずは、青少年のLINEの利用実態等をふまえ、インターネットの特徴を講師の樋口さんと保護者が一緒に考えました。写真を送れたり、グループで修学旅行の持ち物を相談できたりと、SNSは私たちにとって、便利で欠かせないツールです。しかし、相手の表情や感情が見えない中、少ない文字数だけを頼りにしたコミュニケーションには、常に思い込みや誤解が生じるリスクが伴います。また、写真を含め個人情報の取り扱いに関する考え方や感じ方も個人により異なります。

 では、ネット上のトラブルを回避するにはどうしたらいいのでしょうか。

 樋口さんのお話では、まず、何よりも子ども自身にコミュニケーションそのものの理解を深めさせ、情報モラルを教えることが欠かせない、とのことです。ネットでの自らの言動を、相手はどう受けとめるのか。それによってどんな結果やリスクが起こりうるのか。そのような視点から、子ども達が想像力を膨らまして自分の力であらゆる可能性を考えていくことが一番大切で、大人の側は、曖昧なルールや「使いすぎはダメ!」等のスローガン的で具体性に乏しい約束を押し付けたり、頭ごなしに怒るのではなく、「どうすれば約束が守れそうか」などの良い質問を常に子ども達に投げかけることで、彼らが自律的に工夫や思考をしていけるよう、辛抱強く見守っていってあげて欲しい、とのお話でした。


 また、カードを使って、大人が最もよく選ぶフレーズやシチュエーションと子供が選ぶものとの違いから、大人と子供の感覚のズレも確認しました。ネット社会で成長した現代の子ども達は、周りからの同調圧力に非常に敏感で、マイペースであることや人と異なること、人から突出することを苦手とする傾向があるそうです。とても興味深いお話ですね。

 参加した保護者からは、「気軽に使える半面、他人の受け止め方を意識しないといけないと気づかされた。」「子供とどういう風に話し合ったらいいのか、ヒントになる点が沢山あった。」という声があがっていました。普段何気なく使用しているSNS。他人に対する心遣いや先を読む想像力等は忘れがちですが、こんな基本的な心構えこそが必要とされているのだと、私たちも改めて気づかされました。

0コメント

  • 1000 / 1000